日高山脈最高峰・幌尻岳（P90)フルサイズ画像はこちら
百名山の中で、最も攻略の難しい山、と言えるのではないか。 　実際、同じツアーの中に、この山が百番目の人が二人、九十九番目の人が一人いたし、七回目のチャレンジという人もいた。二十回にも及ぶ徒渉が必要なのがその理由である。少しでも雨が降ると増水して渡れないのだ。 　実は、この山には2007年夏に登るつもりで、友人Ｓ氏とともに北海道に渡った。 　だが、降り止まぬ篠突く雨、増水のため徒渉は無理と判断して十勝岳に切り替えたのだった。 　リベンジのチャンスが訪れたのは２年後、アミューズトラベル（あのトムラウシ山と万里の長城ツアーの事故でお取りつぶしになった会社）のツアーだった。 　何と、さいはて第二章で添乗してくれたＭさんとまた出会ったのだ。 　慣れない徒渉靴をはいての沢登り、まあ、思っていたほど冷たくも辛くもなかったが・・・ 　でも前日に上ったパーティーが強風のために途中で引き返したと聞いて、一抹の不安がよぎったのも事実だ。 　結果は・・・このお天気を見てほしい。またもや途中でお天気好転のじゃじゃモルパターン。上のガスも山頂ではきれいに取れ、百名山は一向聴かと確信したものだ・・・ 　これが９５番目のピーク。 　だが、そんな私も、９７番目で死にかけるとは夢にも思わなかった・・・ 　勝負は下駄をはくまで分からない。百個目をやった帰りに遭難死した人もいるけど・・・ 　アミューズトラベルのMさんには二度もお世話になったのだが、彼も失業の憂き目となったのだろうか。 　委託した中国人ガイドの判断ミスの責任を全社員に負わせるとは・・・何かおかしい。 　会社が潰れてしまったら賠償金も払えないではないか・・・
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