雨飾山山頂（D40)フルサイズ画像はこちら
2008年秋山、新潟・妙高山麓に到着した私はある決断を強いられた。 　思わしくない天候、敢えてこの悪天をついて、妙高山を登るのか・・・それとも・・・ 　臨機応変、この言葉が好きだし、私の山人生はこのポリシーによって支えられてきた。 　雨や霧の中で、記録だけで記憶に残らない登頂より、ここは一つ賭けてみよう。 　私の出した結論は、次に登る予定の雨飾山を先にやることにし、そちらへの移動で時間を稼ぐ、であった。 　この作戦は見事に功を奏し、この雨飾登山の途中で、天候は見事に回復するのである。... 　ただ相当に体力を使い尽くし、妙高山への舞い戻りは歩く気力がわかず、特急列車２本を乗り継いでのウルトラV字ターンという作戦をとる。 　交通費はかかったが、リスクを避けて実益をとった山行だった。 　この雨飾では見事な紅葉と巡り逢うのだが、それは「紅の十枚」に譲るとして、この山頂ではガスの中に浮かび上がる幻想的な光景を見ていただきたい。 　上の登山者たちが、あたかも祈っているように見えるのは私だけか・・・ 　この直後、ガスが晴れ、山は秋晴れ高気圧の中に突入する。 　それはそれでよし、でもこのシルエットも気に入っている。
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